前回に引き続き、今回も葉山の温泉紹介。
せっかく葉山まで来たんだからやはり入浴を楽しみたい、そんな方はこちらの「稲龍(いりゅう)神山スポーツランド」へどうぞ。
スポーツランドといってもとくにスポーツ施設があるわけでなく、現在は温泉のみの営業である。以前はスポーツ施設があり、そして稲龍大観音という観音様がまつられ、賑わっていたそうだ。
国道134号線より脇の細い道に入り、葉山の山中に入っていくと、まずは「稲龍乃瀧」「稲龍大観音」などと書かれた看板と不思議なオブジェ群に遭遇する。
看板やオブジェはもう使われていないようで、すっかり痛んで廃墟に等しい状態であるが、ロープを束ねて作られた龍(目は電球)、塩ビパイプ製の鳥居などの手作り感のある作品がぞろぞろある。看板によると、以前は甘酒や豚汁なども売っていたようだ。
一角にあるお稲荷さんの祠だけは、塩ビパイプ製の鳥居も新調されて、きちんとメンテナンスされており、現在もまつられているようだ。
さらに山中へと入ると、道はさらに細くなり、舗装されていないダート道へとなる。
本当にこの先にあるのだろうかと思いながらも、ずんずん奥へと進んでいくと、やがて林の中に建物群が見えてくる。こちらが稲龍神山スポーツランドである。
トタン屋根の建物群、廃材が積まれた敷地、実にワイルドな外観。
知らなければここに温泉があるとは誰も思うまい。まさに秘湯中の秘湯である。
声をかけると気さくな管理人氏が出迎えてくれる。
入浴料を支払い、いざ入浴。
こちらが浴室。浴室も手作り感バリバリ。
ペンキ絵もいい味だしている。葉山らしく湘南の海の風景だ。
こちらの温泉は鉱泉を薪で沸かしている。薪で沸かすというのも最近ではなかなか味わえない風情でいいもんだ。もうひとつガス風呂釜の浴室もあるが、やはり薪のほうが断然おすすめ。
泉質はアルカリ泉。アルカリ泉は特有のつるつる感があるが、こちらの温泉は今まで入った中でも上位クラスのつるつる感。肌触りがひじょうによく、気持ちいい。
入浴後はこちらの休憩室へ。
壁にはズラリと先代の管理人氏による魂のメッセージが書き連ねてある。一句一句読むとなかなか奥が深い。

大きな日の丸の描かれた扉を開くと、カラオケステージ完備の素晴らしい休憩室があった。こちらも手作り感バリバリの味のある建物。
カラオケステージにはクリスマスツリーのように電飾がチカチカと点滅し、天井を見上げればミラーボールまでもある。太鼓に昭和58年の奉納とあるので、その頃スポーツランドは開園したのだろうか。
ステージ奥には龍に乗った観音様の絵がまつられていた。こちらが稲龍大観音のようだ。
管理人氏に話をうかがってみたところ、この稲龍神山スポーツランドは先代の管理人氏が作ったもので、詳細はよくわからないとのことだったが、以前の様子は少しだけ知ることができた。
現在は木々が生い茂り面影はないが、20年ほど前は裏山に稲龍大観音がまつられ、山内には各種スポーツ施設があり、キャンプ場やアスレチック、そしてモトクロスバイクコースまであったそうだ。その後スポーツ施設を撤去し、温泉のみの営業になったとのことである。
はるばる訪ねてやってくるリピーターも多く、入浴券を10枚集めると1回無料になるとのこと。
みなさんもぜひリピーターに。
(2005年8月)